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Q3 最低賃金に含むのは基本給だけですか? 交通費や残業代はどうなりますか?

2016年6月30日

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Q3 最低賃金に含むのは基本給だけですか? 交通費や残業代はどうなりますか?

2016年6月30日

1. A3 基本給以外にも最低賃金に含む賃金はあります。一方で、残業代や交通費は最低賃金には含まれません。

最低賃金に含めない手当とは

最低賃金に含む賃金とは、毎月支払われる基本的な賃金を言います。

一方、最低賃金法第4条の3では、最低賃金に含めないものとして以下のように定めています。

  1. 一月をこえない期間ごとに支払われる賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの
  2. 通常の労働時間又は労働日の賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの
  3. 当該最低賃金において算入しないことを定める賃金

1は賞与や結婚祝金など不定期なものや臨時的なもの、2は時間外手当や深夜・休日手当のことを言います。

ちなみに、所定労働時間が8時間未満の場合、法定の8時間は超えないけれど所定労働時間を超える場合、法定内所定外賃金というものが発生する場合がありますが、この法定内所定外賃金についても最低賃金には含ませません。

3は具体的には精皆勤手当、通勤手当及び家族手当のことを指します。

つまり、交通費や残業代を除いた額で最低賃金の計算をしないといけません。

 

1.1. 最低賃金に含めないものまとめ

まとめると、最低賃金に含まないものは以下のとおりとなります。

  • 賞与など支払いの間隔が1カ月を超えるもの
  • 結婚祝い金や死亡弔慰金など臨時的なもの
  • 時間外手当(法定外だけでなく所定外も含めない)
  • 休日手当
  • 深夜手当
  • 精皆勤手当
  • 通勤手当
  • 家族手当   .etc

よって、上記のもの以外であれば、基本給以外であっても、例えば営業手当なども最低賃金に含まれます。

また、最低賃金を下回っていないかどうかの確認において、特に精皆勤手当や家族手当は実質的な基本給化してるところもあります。よって、精皆勤手当や家族手当を含めれば最低賃金を超えているけれど、これらを除くと最低賃金を割ると言うことがので注意が必要です。

 

最低賃金についてのQ&A

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士(登録番号 第23130006号)。社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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