働き方改革では、2017年度中に指針やガイドラインを策定するとしているものがいくつかありました。
副業・兼業やテレワークガイドラインなんかはまさにそれ。
そして、先週になってようやく公表された指針、つまり滑り込みで間に合わせた指針があります。それが「年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針」。
年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針(本文)(出典:厚生労働省 報道発表資料)
本指針は、企業・労働者双方において、中途採用、転職・再就職へのニーズが高まっている中で、転職・再就職者の採用機会拡大に向けて、転職が不利にならないような柔軟な労働市場や企業慣行を確立することが重要との観点から策定されたものです。
ただ、今回記事にしておいて何ですが、正直取り立てて注目すべき点のない指針なので、上のファイルは暇な人だけ見てください。指針なので法的拘束力もありませんし。
耳障りのいいことは書いてあるけど、若干聞き飽きた感のある文言ばかりが並んでるし、企業にはあれしろこれしろと書いてある割りに、じゃあ、国は何するの? となると、経済界への要請や情報発信、中高年齢者等の中途採用拡大に取り組む企業への助成くらい。
要するに、法改正では政治的反発が大きすぎてできないことを、アリバイ的に「わたしたちはきちんとやってますよアピール」するためだけの指針なのです。
というか、柔軟な労働市場や転職者を冷遇しない企業慣行の確立とかって、本気でやろうと思ったら法改正がいろいろ必要なんじゃないでしょうかね。解雇規制の緩和とか解雇規制の緩和とか解雇規制規制の緩和とか。
年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針(概要)(出典:厚生労働省 報道発表資料)
この指針より、中高年齢者、というより主に高齢者の中途採用のことを真剣に検討するなら、こちらの本がオススメです。
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