労務管理

緑陰教室に見る、夏休みは働く女性にとって鬼門であるという話

戦国時代に織田信長が桶狭間の戦いの前に勝利を祈願した地としても知られる熱田神宮。

みなさんはそこで毎年、夏休みの開始からお盆前まで行われているる緑陰教室のことをご存じですかね?

緑陰教室

この緑陰教室、熱田神宮が小学生向けに毎年行っている児童教育なのですが、実はこれがめちゃくちゃ人気。

この緑陰教室に入るための受付は郵送による抽選ではなく、受付日に直接熱田神宮に行っての先着順。

先着順なのでできるだけ早く並ばないと入れません。というわけで、今では、受付日の早朝どころか真夜中に並ぶ親御さんが続出しております。

去年の朝日新聞の記事では

木陰で涼しく勉強しよう 名古屋・熱田神宮で教室開催中

わりとほのぼのとした感じの記事になってますが、その裏では、親同士の熱い戦いがあるわけです。

 

1. 年々狭き門と化す緑陰教室

一昔前までは朝に並べば取れてたらしいし、わたしが子供の頃にはそんな教室のこと聞いたこともなかったのですが(わたしの実家は熱田神宮からひと駅の範囲)、近年はどんどんどんどん人が増えているのだとか。少子化の時代にもかかわらず、です。

教室は午前中だけ、おまけに開催されるのも夏休みの前半だけにもかかわらず、これだけ人気があるというのはどういうことかといえば、それはやはり働く女性が増えているのが大きいのでしょう。

夏休みは学校もないので、留守番させられないくらいの年齢の子供だと、仕事中はどこかに預けざるをえません。

もちろん、夏休みでも学童やトワイライトもありますが、こちらの記事のお母さんのように夏休みにお子さんに何もしてあげられないのが苦痛や罪悪感に繋がる場合もあるみたいなので、評判のいい緑陰教室に流れるという動きもあるのでしょう。

ちなみに、小学4年生に関してはキャンプもあるらしいので、特に人気なのだとか。名古屋市の公立の小学生のキャンプといえば、小学5年生で行く中津川なので、それよりも早くキャンプ体験できるわけです。

 

2. 働くお母さんへの配慮とそれ以外の人への配慮

緑陰教室などの人気を見るに、会社としても小さい子供のいるお母さんへの配慮は必要なのではないかと思います。

ただ、子育て世代を優先すると、それ以外の人にしわ寄せが行き、シワ寄せられる人が不満をためてしまうことがあります(残念な話ですが)。

会社として、どこまで配慮するかは、規模や対象となる労働者がどれくらいいるか、にもよると思いますが、1つの解決策となりうるのでは、と思うのが、来年より始まるであろう有給の強制取得制度です。

今の制度でも計画的付与という制度は使えるものの、幸か不幸か、日本人は法律で決まっていることに弱いので、労働者の意見を聞きながら、うまく夏休み中の取得を増やしてあげるのがいいような気がしますがどうなんでしょうか?

締めの段階で言うのも何ですが、わたしは独身男性で子供もいないので、正直、子を持つ女性の気持ちはわからないことだらけ。

なので、うちの事務員さんから情報のある緑陰教室に比べると、結論部分がいろいろと弱いなとか思っていたり…。できれば、Twitter等で忌憚なきご意見いただければと思います。

 

ちなみにそんな母心の分からない男が所長の川嶋事務所は、先代の頃から、子育て優先、夏休みも各地の子供向けイベントに行くとなったら休んでいい、ということになっています。

別に8月が社労士として閑散期だからというわけではなく、平常時も学校行事優先、授業参観? 運動会? 卒業式? どうぞ行ってらっしゃい! 事務所となっています。

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こちら、熱田神宮でポケモンGOやるついでに撮ってきた写真です(笑)

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士(登録番号 第23130006号)。社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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